
ご自分で任意後見契約書を作成することも可能です。
しかし
★その契約書にはあなたの意思が十分に反映されていますか?
★後見が始まった後(あなたの判断能力が低下した後)、
あなたの希望どおりに業務がなされているか気になりませんか?
★あなたと後見人の間で、あなたの意思を伝えるため十分な話し合いをされていますか?
これらの条件が備わっているならご自分で作成されても構わないでしょう。
もしそうでないなら、少し私の話にお付き合いください。
例えば、契約書の中身「財産管理」ひとつとっても、
『不動産』のこと
『預金』のこと
『有価証券』のこと
などについて、どうするかを予め決めなくてはなりません。
この中で『不動産』だけピックアップしても
・管理はどこの会社に頼むのか(その方法、期間、予算は?)
・修理はどこの会社に頼むのか(箇所、費用は?)
・火災保険は?
・いざというとき処分していいのか?相続財産として残したいのか?
これらに関する細かい取り決めが必要です。
『不動産』だけでこれだけあるのです。
これに『預金』や『有価証券』などが加わるのですから、「財産管理」だけでも結構な中身になることがおわかりいただけると思います。もちろん財産の種類・数が増えるほど作業も増えていきます。
「財産管理」について契約条項をやっと決めることができても、それだけで終わりではありません。
これに「金融機関との取引」、「生活用品の購入」、「証書の保管」、「介護契約」、「医療契約」などが加わるのです。これらについても、その中身を具体的に決めていかねばなりません。
あまりの量にちょっと気が遠くなりませんか?
しかもここに『本人の気持や思い』を反映させなければならないのです。
あなたの意思を十分に盛り込んだ任意後見契約書を作成するというのは、実は結構大変な作業なんだ、ということがお分かりいただけたと思います。
「身内だから安心だ」
「私がどうして欲しいか、気持ちは分かってくれているはず」
と信じておられる事でしょう。
しかし、やはり具体的に文章にしておかないと身内でも分からない部分もあります。
意思の疎通が不能になった時のことまで想定して、『こういう時はこうして欲しい』と、きちんと文章にしておくべきです。あなたの希望もかなえられ、身内の方も安心してお世話することができますからね。
当事務所では一人ひとりのライフプランに合わせた、任意後見契約書の作成を支援します。
これは司法書士が法律家だからできることです。
例えばこんなケースです
あなたの親が認知症になりました。
しかし、親のそばには子供や親戚がいません。
近くに見守る人がいないので、老人施設に入所させることになりました。
入所費用がけっこう高いので、費用を工面するため親が住んでいる家を売却してこれに充てなければなりません。
しかし、認知症の親では判断能力が低下しているので、家の売買契約を締結できないと言われました。
子供の自分が代わりに契約することもできないと言われ、成年後見の利用を勧められました。
こういうケースであなたがご自分で手続きをする場合、
下記の『法定後見申立手続き』を全てご自分でしなければなりません。
(1)医者で要介護度の認定を受け、診断書をもらう
(2)申し立て書類を自分で作成し、必要な書類(戸籍謄本など)を全て収集する
(3)家庭裁判所へ申し立て
↓
裁判所の事実調査
↓
後見開始の審判
(4)あなたが後見人となり、職務を開始する
以後、定期的に裁判所に「報告書」を提出
(5)居住用不動産の処分許可申し立て
(6)許可を得る
(7)不動産業者に売却の依頼
(8)その際、親が認知症であること、自らが後見人になっていること及び
自らが本人に代わって契約することにつき不動産業者に説明し了承してもらう
(9)売買契約締結
(10)取引(決済)に向けて業者とやりとり、必要書類の収集をする
(11)取引当日、現地に赴き決済
(12)家庭裁判所に結果報告
しかし、司法書士に申立書の作成を依頼した場合、後見人のあなたがする事は
( 1 )医者で要介護度の認定を受け、診断書をもらう
( 4 )報告書の提出
( 9 )売買契約の締結
(11)取引当日、現地に赴き決済
だけで済みます。
他は司法書士に任せることができます。
司法書士に申立を依頼した場合、その後の相続手続きも合わせて依頼できるという大きなメリットがあります。
ご自分で申立された場合は、将来の本人が亡くなられたときの相続手続きを一から全て自分でするか、新たに税理士、弁護士、司法書士などの法律家を探して依頼せねばなりません。
この点、司法書士に依頼すると、ご希望の方は「遺言書」の作成も合わせて依頼することができます。
遺言書があれば将来、本人が亡くなられた時にあわてずに済みます。
また、実際相続が開始すると「家の名義変更」や「遺産分割」「銀行口座の解約」「生命保険の請求」など相続には、数十種類以上の手続きがあります。
死亡届や免許証の返還など、ご自身で進められる手続きもあれば、不動産登記や、相続税の手続き、財産評価、遺言の取り扱いなど司法書士や弁護士等の専門家が係わるべき手続きまで様々です。そして各手続きにはそれぞれ「いつまでに」という期限も定められています。
これらの手続きも申立のとき遺言書作成と合わせて「相続が起きたときはお願いします」と予め依頼しておくと便利です。
なぜなら“いずれ必ずしなければいけないこと”だからです。
それなら、予めするべき手続きをリストアップして準備し依頼しておくと、より安心で便利ですよね。
当サイトではこれら一連の手続きをまとめて依頼できる「サービスパック」もご用意しております。
以上のとおりです。
これらの事項を全て自力でできる方は当サービスを利用する必要はございません。
しかし、少しでも不安を感じられたなら、法律家に依頼されることをお勧めします。